【プロレス】6.30 全日 両国大会
(ーAー)全日本プロレス
『2013 プロレスLOVE in 両国
-an abiding belief-』
[6/30.両国国技館]
王者・諏訪魔に“チャンピオン・カーニバル優勝者”秋山準が挑戦した三冠ヘビー級選手権、そして世界Jr.ヘビー級選手権、アジア・タッグ選手権の3大タイトルマッチが開催された、今年2度目の全日本プロレス両国大会
(ーAー)ご存知かと思いますが…
今年から(実際は昨年後半?)全日本プロレスの体制が変わり、白石伸生氏が新オーナーとなる事で崩壊寸前だったと言われる全日本プロレスは財政的には持ち直したわけですが…前面に出てきた白石オーナーの不用意な発言の連発で、逆に混乱を招いてしまいまして。
この混乱を収めるべく、会長職にあった武藤敬司が白石オーナーから株を買い戻そうと動くも交渉はうまく行かず、5月末辺りでの武藤敬司会長、内田雅之社長の辞任、そして6月には白石オーナーの社長就任という人事の変化がありました。
で、武藤は全日本プロレスから離脱して新団体設立に動き、武藤を慕っていた多くの選手・スタッフが武藤に追従して退団を宣言。
また、全日本プロレスに残る選択をした選手もいて…実質的に全日本プロレスが2つに分裂する事となってしまったわけです。
そして、これまでの契約が有効なのが、この6.30両国大会…
(ーAー)つまり…
'02年に新日本プロレスから武藤が電撃移籍、社長兼エースとして瀕死の全日本プロレスを立て直して築き上げた、いわゆる“武藤全日本”は、この6.30両国大会で終焉を迎えたわけです。。。
(ーAー)今大会前から
ほとんどの選手は「武藤さんに付いてく」とか「残って看板を守る」とか、その去就を明言していましたが…
これまでも多々あったプロレス団体の分裂騒動と違うところは、離脱組・残留組の選手同士に軋轢はなく、両方が「なんで別れなきゃいけないんだ…」と感じているという事です。
様々な事情から選んだ道は違っても、お互いに変な軋轢はないため、試合はいつも通りに成立し、お互いが「最高の試合をやってやろうぜ」と考えて闘っていたという。。。
団体分裂、あるいは離脱騒動前には付き物の「どっちかが“仕掛ける”んじゃねーか?」といったヤバい雰囲気は、欠片もなかった。そんな大会でした
…それが逆に切なさを演出していました
■アジア・タッグ王者に君臨する“バーニング”の鈴木鼓太郎&青木篤志に、“LR(ラスト・レボリューション)”のカズ・ハヤシ&近藤修司が挑戦
秋山準をリーダーとするバーニング勢は全日残留を明言しており、逆にカズ&近藤は離脱を示唆していました
しかし、試合の方はそんな“残留組vs離脱組”という構図を忘れさせるような、力の入る目まぐるしい熱戦となり…
カズを青木の腕十字に捕まり、必死に凌いだり切り返したりしたものの、青木は腕十字から変型してネック&アーム・ブリッジ(↓から左足をカズの首に掛ける技)
この、かつて秋山準が使用していた秘技がガッチリ決まり…遂にレフェリーがストップ
鼓太郎&青木が王座防衛に成功しました
闘い終わった両チームはガッチリと握手
(ーAー)もっともっと観たいなぁ、これ
バックステージインタビューでも、両チームが異口同音に「もっとやりたい相手」と発言。
なんか切ないですね……
■これまで3度の防衛に成功し、全日Jr.を総ナメにしつつある金丸義信に、田中稔が挑戦した世界Jr.ヘビー級選手権
金丸はノア、田中は新日に在籍していた時に、両団体の交流でタッグ対決しており「いつかシングルでやりたいと思っていた」(田中)との事
田中は首を痛めているらしく、決して本調子ではなかったものの、必死に金丸に食らいついて激闘を展開していきます
粘りに粘った田中でしたが、全体的に金丸がペースを握った試合となり…
最後はディープ・インパクト→ブレーンバスター2連発→さらに必殺のタッチアウトを決めた金丸が勝利
(ーAー)この両者も
金丸は残留、田中は離脱と道が別れるのが分かっているシチュエーションでのタイトルマッチでした。。。
お互い「もっとやりたい相手」と語り、田中は「本当ならもっといいシチュエーションで出来たはずなんだ」と無念の思いを……。
そして、「年頭には、みんなで全日本を盛り上げよう!って言ってたのに…そんな仲間と、何で別れなきゃならねーんだ」と。。。
(ーAー)切ないですね……。
■“武藤全日本”最後の両国大会、そのメインを飾ったのは、諏訪魔vs秋山準の三冠ヘビー級選手権
3.17両国大会で船木誠勝を破り、三冠王者に返り咲いた諏訪魔でしたが…その直後に開催された『チャンピオン・カーニバル』では、まさかの予選突破ならず
その『チャンピオン・カーニバル』で優勝したのが、秋山準でした
約1年8ヶ月前の'11.10.23両国大会では、当時三冠を保持していた諏訪魔から秋山がベルトを奪取しており…
諏訪魔にとっては、あの時の借りを返すためにも負けられないシチュエーションです
(ーAー)この両者は
共に全日残留を明言しており、前2つのタイトルマッチとは状況が異なります。
つまり、これからの全日本に注目してもらうためにも、ここで下手な試合は出来ません
(ーAー)まあ…
秋山と諏訪魔が闘うなら、下手な試合になるわけないんですが(笑)
両者の意地が絡み合う、力の入った激しい攻防が展開された事は、言うまでもないですね
試合はやや秋山ペースで進んだものの、諏訪魔も負けずに互角のせめぎ合いとなり…
秋山が必殺リストクラッチ・エクスプロイダーを決めましたが、カウントは2
ならばと最終兵器スターネス・ダストを仕掛けようとした秋山ですが…
これをこらえた諏訪魔は、なんと…まさかのみちのくドライバー
チャンスと見た諏訪魔は、強烈なラリアットから得意のバックドロップ
これもカウント2で返されると…
(゚∀゚)必殺ラスト・ライド
諏訪魔が秋山を倒し、三冠王座初防衛に成功
(ーAー)そして…
試合直後には、秋山のセコンドに付いていた潮崎豪と睨み合います
秋山や潮崎が引き揚げたリング上に、諏訪魔は自身のユニット“LR(ラスト・レボリューション)”のメンバーを呼び、手を挙げました
(ーAー)そうなんです
諏訪魔とジョー・ドーリングは全日に残留しますが…カズ・ハヤシ、近藤修司、中之上靖文は武藤に付いて離脱するんですね
つまり…この5人のユニットは、この日が最後となってしまったわけです
(ーAー)1人でリングに残った諏訪魔は…
武藤敬司への感謝と、全日本プロレスの看板を守り続ける事を力強く宣言しました
(ーAー)最後に
改めて、残留組・離脱組の今後について触れておきましょうか
まず今後の全日本プロレス新体制ですが…
7/5、フリー参戦していた“バーニング”の5人、秋山準、潮崎豪、金丸義信、鈴木鼓太郎、青木篤志の入団が発表され…また、和田京平さんが名誉レフェリーとして復帰する事も決定
白石伸生氏を代表取締役社長に、13人(選手10人・スタッフ3人)で再出発します
[所属選手]
*諏訪魔
*大森隆男
*征矢学
*KENSO
*SUSHI
*秋山準
*潮崎豪
*金丸義信
*鈴木鼓太郎
*青木篤志
[リングスタッフ]
*ボンバー斎藤(レフェリー)
*木原文人(リングアナウンサー)
*和田京平(レフェリー)
(ーAー)うーむ
小じんまりとしたイメージは拭えませんが、バーニングの5人が所属となった事で、思ったほどの層の薄さは感じない布陣ですね♪
(ーAー)そして
武藤敬司を初めとする離脱組ですが…
7/10、新団体設立を発表しました
その名も…『WRESTLE-1』(レッスル・ワン)
(ーAー)ここでその名称を出してきたか
かつて、全盛を誇ったK-1、PRIDE、そして武藤全日本が協力して開催し、結果的に失敗…
その後、新日を退社した上井文彦氏と谷川貞治氏(K-1)が、全日本やノアの協力で再び開催も、これも尻切れトンボに終わってしまったという…
あまり縁起の良くない名称なんですけど(笑)、『WRESTLE-1』というネーミングは決して悪くないですし、過去の『WRESTLE-1』にも関わりのあった武藤がやるなら、今度こそ“いい形”にしてくれるんじゃないでしょうか
同団体には選手11名、練習生3名、リングスタッフ4名が参加し…
9/8に東京ドームシティホール(TDCホール)で旗揚げ戦を開催するとの事です♪
旗揚げ戦以降の興行の形態については、従来に近い形のシリーズ制を採用するらしいです。
[所属選手]
*武藤敬司
*船木誠勝
*カズ・ハヤシ
*近藤修司
*田中稔
*河野真幸
*KAI
*大和ヒロシ
*浜亮太
*中之上靖文
*アンディ・ウー
*稲葉大樹(練習生)
*石坂ブライアン(練習生)
*吉岡世紀(練習生)
[リングスタッフ]
*阿部誠(リングアナウンサー)
*村山大値(レフェリー)
*神林大介(レフェリー)
(ーAー)うーむ
まさしく“武藤全日本”の後継団体的な布陣ですかね。
こちらも団体としての形は充分な選手・スタッフが揃いました
(ーAー)逆に考えると…
新生全日本、『WRESTLE-1』が合わさった形が“これまでの全日本プロレス”だったわけですから…
分裂した事で、非常に充実した団体だったのが分かるのが皮肉ですよね。。。
(ーAー)いずれにしろ
両団体に頑張っていただいて、プロレス界を盛り上げて行ってくれ。としか言えないです
期待しています。
(ーAー)y-~~
プロレスの歴史は分裂・再編成の歴史とは言え、ますます細分化してるなぁ。とAndroid携帯から投稿